いっちゃん旅行記
鬼怒川温泉編

2005年10月23日 日曜日
 鬼怒川温泉に男が一人で行くなど、いったい何を考えているのかと思う向きもあろうが、半分は仕事で、もう半分はなかなか治りきらない腰痛のための湯治という目的。なぜ鬼怒川温泉か、というのはちょっと言えないのだが、1つ言えるのは安く宿泊できるホテルを見つけたから(^^;;; 素泊まりで4000円を切る価格、しかも温泉は他のホテルとの提携で色々入れるとなれば、とりあえず行ってみるに限る。
 そんなことで、いつも見ている日曜朝のレギュラー番組をチェックし、それからすぐにアパートを出て、いざ鬼怒川温泉へ。たった一泊とはいえ、久しぶりの一人旅でちょっとウキウキしてしまったぜ(^o^;
 さて、時間が時間だったので、本当は特急の車内で山菜弁当を買おうと思ったのだが、これは売り切れていた。なんでも、「いつもは残っているんだけど、今日はなくなっちゃって」とのこと。他の弁当ではどこで食おうが代わり映えしない気がしたので、現地に行ってから昼食を食うことにした。
 そんでもって、電車内で原稿チェックをしていたのだが、やはり新幹線と違って揺れるし、揺れの方向の問題もあるのか普通電車に乗っているときよりやりにくく感じたわ。テーブルを使っていたのが拙かったのかな? そのあと目が痛くなったこともあって、けっきょく途中で挫折。
 しかし、さすがに特急スペーシアと言うべきか、途中でちょこちょこ立っていたとはいえ、2時間ほど座っていたのに腰が痛くならなかった。座席がリクライニングできることと、フットレストの効果も大きかったかな?
 そんな感じで、13時半頃に鬼怒川温泉に到着。
(←鬼怒川温泉駅の前にある像)
 でもって、真っ先に向かったのは「鬼怒川ライン下り」の乗り場。本当は、明日の朝にしようかと思っていたのだが、川の水量が足りないそうで朝イチの回は運行休止中だという情報を仕入れたため、ホテルのチェックイン前に楽しんでしまえ、と思った次第。明日の朝、ライン下りをしなければかなり早く帰れるはずだからな。
(←ライン下りの船)
 でもって、崖に作られた長い階段を下り、14時に船に乗って出発。俺は、当然のごとく(^^;先頭に座った。やっぱり、こういうのは先頭が一番じゃ(^o^;
 水しぶきが散って濡れるんじゃないかと心配していたが、ちゃんとしぶきよけのビニールシートが用意されていて、船頭の合図で乗客がそれを持ちあげて防ぐようになっていたり。いちいち、シートを持ちあげたり下ろしたりするのは、なんだかちょっと面白かった。俺は、ビニールの境目を持つことになって、少し苦労したのだが。でも、このシートがなかったらけっこう濡れていたかもしれないので、単純だがいいアイデアだと思う。ガラスみたいなもので覆ってしまったら、醍醐味も薄れるだろうし。
 さて、あいにく鬼怒川のあたりはまだ紅葉には若干早く、色づいていたのは一部の木にとどまっていた。日光のあたりは見頃だったようなので、おそらく来週だったら見事な紅葉を見ることができたのではないだろうか? まぁ、俺は紅葉を見に行ったワケじゃないんで、別にいいんだけど(^^;;;
(←紅葉は、まだこんな感じだった)
 ということで、川を下っていきながら色々な形の岩などを見物。しかしまぁ、下の写真のゴリラ岩をはじめ、自然のイタズラにけっこう驚いたよ。色々と、できるもんだねぇ。しかし、最初にこれに気づいた人間も大したものだな。こういうのは、そうだと思えばそう見えるし、意識してなければなんとも思わないからね。
(←ゴリラ岩。ホントに、ゴリラの横顔そっくり)
 水が少ないせいなのか流れはゆるめで、最後の5分くらいはモーターボートに牽引されて、40分弱の行程はあっという間に終了。それから、俺は記念写真を購入し、団子など頬ばりながらシャトルバスの到着を待ち、バスに乗って駅前に戻った。
 でもって、さすがに団子以外何も口にしていないのは少々辛かったので、駅近くのそば屋で手打ちそばを注文。とはいえ、俺の味覚と嗅覚ではやはりそばの香りを感じることはあまりできず、いつも食べている乾麺のそばと食感がちょっと違うな、という程度にしか感じられなかった。俺には、そばを語るのは無理なのか?(^^;;;
 ってなことで、それからホテルに向かってチェックイン。
 で、16時頃まで少しくつろいで、いよいよ最大の目的の露天風呂巡りだ〜。提携ホテル8軒の温泉に、入りまくるぞ〜。
 と思ったのだが、てっきり全部の露天風呂を制覇できるかと思いきや、俺が宿泊した宿を除いて残り7件中2件……ではなく、内2件がすでに廃業したりしていて、けっきょく残り5件から2件を選ばなくてはならなかったり。ありゃりゃ、話が違うぞ? とはいえ、文句を言ってもはじまらないので、まずは一件のホテルを選んでそこに向かった。
 温泉は昨年も熱海に日帰りで行ったときに入っているが、露天風呂に入るのはもしかすると物心がついてから初めてかもしれない。
 そんなことで、先方に行って券を出していざ露天風呂へ。
 露天風呂は俺の他にもう2名しか客がおらず、ほとんど貸し切りに近かった。まぁ、シャワーも何もない、本当に露天風呂に入るだけって感じだったんだが。
 しかし、腰痛になった俺にとって、大きな風呂で手足を伸ばして湯につかれるこの感覚は、まさに天国(^^)
 そうして、露天風呂の温泉を堪能したあと、ホテルに戻って17時頃に次のホテルの露天風呂に……と思って確認を取ってもらったら、「いっぱい」ということで断られてしまった。どうも、宴会前に風呂を楽しむ団体さんが多いらしい。ということで、時間をズラすことにしてひとまず部屋に戻り、一息。
 で、よくよく考えたら、宿泊しているホテルの大浴場や露天風呂に1回しか入ってはいけないという法はないわけで、時間つぶしにちょっくら入りに行ってみた。
 こっちは、大浴場と露天風呂が一体になっていたが、とにかく露天風呂が小さかった。5人も入ったらいっぱいなんだもんよ。このホテルの露天風呂じゃ、なんの参考にもなりゃしない。他のホテルに行ってみてよかったわ。
 そのあと、さらに少し休んでから新たに券をもらって別のホテルに行ってみたのだが……露天風呂じゃねーorz そりゃ、腰痛には温泉だけでもいいんだが、俺が入りたかったのはあくまで露天風呂なのよ。意味ねーじゃん。
 とはいえ、せっかくなので温泉は堪能させてもらった。時間が良くて、客は俺を除いて1名。ほぼ貸し切りだったもんな(^o^)
 この時点で、19時ちょっと前。普通のホテルや旅館の宿泊プランなら、そろそろ夕食タイムになる頃だ。
 だが、俺が頼んだのは激安の素泊まりプラン。朝食はもちろん、夕食もついていない。となれば、当然外で食事をすることになるわけだが、さすがは観光地というべきか、19時前で人通りがほとんどなくなっていて、店の多くもすでに閉店していた。そりゃ、大半の人はホテルで食事をするのだから、当然と言えば当然の話だが。そういえば、以前熱海に行ったときも、21時には大半の店が閉まるって聞いたな。この手の観光地ってのは、きっとそういうものなのだろう。
 しかしねぇ、ホントに人通りがほとんどなくなってしまうのには、ちょっと驚いたね。そりゃ、ゼロってワケじゃないんだが、ホントにまばらなんだもんよ。これじゃあ、飲食店が夜にはほとんど営業しないのも分かるわ。
 しかぁし! 俺はちゃんと事前に調べて、この時間に開いている店の目星をつけていたりする<(^-^)> 備えあれば憂いなし。
 まぁ、鬼怒川くんだりまで来てローストビーフごはんセットってのもどうかとは思ったが、舞茸の天ぷらのそばは昼食に(というにはちょっと遅いが)食っているし、開いている店が少ない以上、仕方があるまい。他に目星をつけている店もあったのだが、日曜日のせいかどうも開いてなさそうだったし。
 ということで、その店で食事をしたのだが、確かに観光地価格でやや高かったものの、料理の味もよかったしボリュームも充分にあって、けっこう満足した。
 そのあと、スナックみたいなところでもう少し酒でも引っかけていこうかしら、と思っていたが、開いている店があまりなくて、けっきょくホテルに戻ってしまった。こういうときに、生真面目というか、思い切りのない自分がちょっぴり恨めしくなる(^^;;; ホテルのそういう系統の店も、閉まっていやがったし。日曜日に休みなら、ちゃんとそう書いておけよ。
 それと、どうも古いホテルのせいか、あるいは秋の花粉のせいか、ホテルに着いてからアレルギー反応でくしゃみと鼻水がかなり出始めた。薬を飲んでも抑えきれず、かなりガタガタになったぜ。
 ということで、久しぶりの泊まりがけ旅行の1日目は、どうにか無事に終わった。のんびりというのは、ほど遠い気もするのだが、こればかりは仕方があるまい。
2005年10月24日 月曜日
 朝、7時に起きるつもりだったのだが、6時半に目が覚めてしまったのですぐに朝風呂に向かった。すると、けっこう人がいっぱいいてちょっと.ビックリ。まぁ、せっかく鬼怒川温泉なんぞに来ているのだから、朝風呂も至極当然のことなのだろうが、7時前にそんなに人がいるとは思わなかったぜ(^^;
 とにかく、ひとっ風呂浴びてスッキリ……と言いたかったが、如何せん夕べは布団が合わなくて熟睡できなかったんだよな。気温と布団のバランスが取れなかったこともあるんだろうが、スプリング式のベッドマットがどうもイヤな感じで仕方がなかったんだ。おかげで、寝不足時によく起きる頭痛を抱えることになってしまったぜ(-_-;
 とりあえず、風呂から戻って部屋で少しのんびりして、それからすぐにホテルをチェックアウトすることにした。俺は観光に来たワケじゃないので、このままホテルにいても、あるいは鬼怒川温泉にいても特にやることはない。だったら、とっとと東京に帰って日常生活に戻ったほうが得策、と判断したわけだ。
 ってなことで、8時にホテルをチェックアウトして鬼怒川温泉駅に向かって出発。
 本当は、どこかで朝食をとりたかったのだが、なんせこんな場所だと駅前にファストフード店もなく、地元の食堂もだいたい9時オープンなので食事はかなわず。駅弁でも売っていたらそれでもよかったんだが、朝はそれすらできないのね。
 また、てっきり9時16分まで特急がないと思っていたら、8時39分に鬼怒川温泉駅を出る特急があると分かり、すぐに切符を購入した。
 そうして、特急に乗りこんだ俺は昼前にアパートへと帰り着いて、今回の小旅行はあっさりと終わりを告げたのである。 
 けっきょく、今回もまた慌ただしいだけで終わってしまった感のある旅行だった。温泉に浸かっている間だけはのんびりできたが、しょせん一泊二日では限界があるってことだな。
 また、腰痛も悪化しなかったかと思ったのだが、行きの疲労が抜けきる前に帰りの電車に乗ったせいか、あるいは長時間電車の座席に座っていたせいか、旅行に行く前より少し悪くなってしまった。まぁ、そう大したことはないようだが。
 次に旅行に行くときは、もう少し余裕を持って、ダラダラブラブラとする時間をもっと作りたいものだ。旅ってのは、バタバタ動くよりは時間を気にせずのんびり動いてこそ、楽しめると思うんでね。

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